アンディラウ渋い／映画「インファイナル・アフェア３」

アンディ・ラウの渋い演技が光る。３部作の完結編「インファイナル・アフェア３」を１６日深夜１２時、吉祥寺のバウスシアターで観た。
非常に楽しみにしていた作品だけに仕事が終わって即駆け込んだ。１部は、警察官のヤン（トニーレオン）がヤクザとして、ヤクザのラウ（アンディ・ラウ）が警察官として潜入し、だまし合いの連続で息をつかせぬ展開で最後にその二人が激突するクライマックス。脚本も面白くアクションありと面白く、とにかく２人が格好いい。２部は、若き日の２人の過去にさかのぼり、お互いに潜入した背景を説明し、「インファイナルの世界」に深みを持たした。そして本日公開した３部は、１部の未来を描いたもの。生き残ったラウ（アンディ・ラウ）が「善人」であるために、自分の過去を消すためにもがき苦しむ様子を描いた。
まず３部だけに言及すると、非常に難解なストーリになった。過去と現在が行き来し、ふとすると「あれ、今どっちだっけ」と分からなくなる。さらにラウ（アンディ・ラウ）の鏡のように死んだはずのヤン（トニー・レオン）が分身の用に付き添い謎を深める心理的な描写も多数。ただカメラワーク、音楽ともに映像は非常にリズムがあって格好いい。そして今回初参戦した「ラブソング」のレオン・ライ、「HERO」の始皇帝を演じたチェン・ダオミンが存在感を見せ重要な役回りを演じている。
正直１、２部を観ている私も、もう一度見なければ分からない複雑に謎が一杯の話だ。悔しいがしょうがない。でもそれだけの価値がある。美しい映像と緊張感あるカメラワーク、そしてアンディ・ラウが最高。力強さと目から悲しさが浮き出てくる。アンディ・ラウの映画となった。