[vol.7]電気のない暗闇で大合唱

ウエワック パプアニューギニア

パプア・シビック川

ウエワックツアーの初日、川そばの高床式の倉庫のようなやしの木で作らしたゲストハウスに泊まった。その際にもスキーネットの中、つまり蚊帳の中にはじめって入ったのだが、それ依然に昆虫や鳥、とにかくなんだか分からない生命体達がこれでもかと鳴いてうるさくて寝苦しかった。
 分かった。私は現代人だったんだということ。電気のない世界は本当に暗い、まっくらであり非常に怖かった。寝てから途中夜中におきたが、まわりに蛍が当たり前のようにまっており、幻想的というよりも驚いた。なんだここは。
 今日はモーターカヌーでまた川を上り、クグーという村に泊まる予定であった。しかししばらく進むと事件が発生。今乾季に入っており、川の水が少なくなっており、カヌーが進めないのだ。
 よって急遽予定を変更し、ちかくのプロコナイルと呼ばれる村で過ごすことにした。しかしまだ時間は午前11時、まったくすることがなくなった。ここは当然遊び場なんてない。
 そこでうろうろ散歩していると、また子供達が面白がって集まってくる、よっぽど刺激がない生活なだろう。たまたまあった壊れているようなギターを発見し、それを村で唯一弾けるという男に弾いてもらった。突如周りを子供達に囲まれステージと化した。
 彼は「セピックの生活」という昔から伝わっている歌を披露してくれた。それに対して何かしなければというプレッシャーの元、その歌を我々も歌うことで何とかしようと思った。
 我々が歌うと、はずし、子供達爆笑、またはずし、爆笑といういいサイクルが生まれ、その場は大いに盛り上がった。つかみはOKといったところだろうか。
 言葉は通じない時は単純なほど面白い。
このときの歌詞「ユー エー マギラシャラ トランス インブルク ナー ウリアサマ」(セピックの生活)