【vol.4】ジャスト思いつき!進路変更いざミラノへ

イタリア ミラノ ヴェニス

ベニスから高速鉄道

 朝6時に目がさめた私は今日どのように行動するのかを悩んでいた。「ローマへ午前中の列車に乗って行くか、それともヴェニスを本日も観光し、来た時のように夜行で行くか」をである。
 そこで、まずホテルから出て駅に向かい時刻表をチェックした。もし午前で行くなら7時45分発の列車でで行かなくてはだめなようだ。後は手ごろな列車はない。気持ち的には、夜行でローマに行くのがベストな選択だと考えていた。なぜなら一泊分の宿泊代が浮くからだ。今後の予算を考えればいま節約は必要だ。しかし、「夜の22時まで何をするのか」という疑問が出てきた。船で渡る島までは行ってはいないが、十分見た気がする。しかもベニスの2月はかなり寒い。
 「ではどうする。フレンチェか、いやフレンチェ行きの夜行はない。では何処へ」と悩む。「ミラノ」、時刻表を見て思わずひらめいた。「ミラノだったら、午前中に行き、午後観光してから、また夜行でローマ行きの電車で帰れるはずだ」と考えた。

予定外のミラノへ

そう確信し7時54分発のミラノ行きの電車に飛び乗った。チケットを買ったのは4分前である。
 「たまには電車の旅もいいもんだ」」と突如決めた自分の判断をほめたい気がした。
 外は天気も晴れ、緑の大地が延々と続く、実際に見たことはないが北海道のようだ。馬、羊なども見える、イタリアの普段の生活が電車の中からびしびし伝わってる。座席は6人がけのコンパートメントタイプだが、一人で利用している。歌を歌いながら進む。気分は上々(2回目)!
 
 電車に乗ってから3時間ほどでミラノに到着した。ここはなんとも近代的な駅である。ベネティアはこじんまりしていたのだが、ここは建物も大きく、空港のような出発到着の時刻表がある。パリなど国外へも行き先は乱れ飛んでおり、国際的なターミルだと感じる。それでいておしゃれないかにもヨーロッパ風の風情がある。
なんて、銀河鉄道999。

1996年2月23日◇3日目-1◇イタリア(ベニス-ミラノ)