【vol.6】お姫様気分?一人「ローマの休日」撮影好調

イタリア ローマ 真実の口

ローマ・コロシアム

 7時15分、ローマに到着した。とにかく眠い。昨夜ミラノからの深夜列車で6人座席にすべて乗客がいる満員状態。おばちゃんもいるし、旅行者というより地元の人だ。座ったまま寝なければならず、あまり眠れない状態で8時間は苦痛だった。

  ローマ駅につくと一人の日本人男性に話しかけられる。彼は観光案内所を探しているらしい。ノーアイデアの私は一緒に探すことを手伝うが、そもそも部屋を見つけるために探していたので、「だったら2人で泊まったら安くなるだろう」と意気投合。2人で部屋を探し始めてなんとなく安そうなホテルで。「我々は貧乏な学生ですー」と交渉して、2人で6万リラ。「1人、3万リラなら安い」と、ここに決まった。

 彼は明日フライトで日本に戻る予定であり、あまり観光はしないというので、別々の行動をとった。新しい町は歩いて覚えるポリシーを貫き、ひたすらマップを片手にひたすら歩いた。

 午前の目玉は「コロッセオ」。目的地に着くとうじゃうじゃ日本人がいる。バスからぞろぞろと続々と。ツアー客だろうが、みんな黒のコートを身にまとい、皆同じのファッション。うーん不思議だ。しかし、内部へは禁止されてるのか、入ることができず外を一周した。
  次に「ブルータスお前もか?」で有名なかのフォロロ・ロマーノへ向かった。かなり遺跡が立ち並びわくわくした。昔の住居、豪快な柱など、歴史をかいまみれて興奮した。

 ローマ・フォロ・ロマーノ

真実の口はどこ?

再び歩き始めた。映画ファンならやっぱり押さえきゃいけないと思っていたポイントに到着。「ローマの休日」の観光スポットとして有名な「真実の口」だ。しかし、探すのに一苦労。ちょっと中心地と離れ非常にわかりずらい場所にあり、発見した時は、公園のトイレかと思うような建物で「ここがそうなの?」と迷ったほどだ。

だが気を取り直して目的を果たすべく中に入った。パラパラと人が居るくらいで列をなしてはいない。チャンス到来だ。一人旅なのであまり人に撮ってもらうこともしないが、やっぱりここに来たら目的はひとつだ。オードリー・ヘップバーンの名場面、真実の口に手を入れるポーズの再現だ。これはもはや義務だろう。みなそのために来たといっても過言ではない。たぶん。
 恥ずかしながらも「すみません、撮ってもられますか?」と、その場にいた観光客に頼み写真を撮ってもらった。非常に苦しい戦いを制し、「ローマの休日」の偉大さを再確認した。
 
<旅行記:1996年2月24日>◇5日目ー1◇イタリア(ローマ)